「こまぎれギャラリー20」での展示作品
先月、atelier bemstar@池袋の「こまぎれギャラリー#20」で展示した作品、ようやっと公開させていただく。
展示したのは副都心線渋谷駅での写真。2008年の開業当時から、世田谷233との行き帰りで断続的に撮ったものの中から、6枚をセレクトした。以前に書いた日記で、「Metro F16 / 2008-2012」と題名を書いていたが、これは副都心線渋谷駅の駅番号から命名した。
写真は、ホームの端から行き交う電車を捉えたもの。使われていない真ん中2本の線路上に、仮設のホームが架けられていたため、写真のような眺めが簡単に撮れるようになっていた。…しかし、開業当時この風景見たさにホームの端に人が集まっていたのは、今や昔。
今年に入ってからは、東横線との直通運転を行うための工事が始まって、この場所に足を踏み入れることは出来なくなった。今月に入ってからは、先の真ん中2本の線路を通す工事も始まり、1つにつながっていたホームも別々に分かれてしまった。
展示作品6点のうち、実はメインにしたかった写真は左上にある2点。世田谷233からの帰り、渋谷から直接地元へ帰れる西武線直通の最終電車を撮ったものだ。
6点全てが、終電の時間に合間を見つけて撮ったけれども、本来なら足を踏み入れられないアングルで、しかも簡単に電車の入ってくる写真を捉えられたのは、貴重な体験だった。おそらく、こんな写真は一生撮れない。
展示作品の傍に置いたアルバムには、ホームの端を眺める人々や、工事が進む駅構内も含めて、ざっと50枚ほどの写真を載せていた。その中には、別途撮っていた渋谷ヒカリエからの眺めや、東横線ホームの風景も綴じ込んで。
来年以降、副都心線ホームに東横線が移転すると、それをきっかけに大規模な再開発が始まることになる。今後、渋谷駅一帯の風景が一変することは間違いなく、これまでの風景が失われる前に、出来る限り先手を打って写真に収められるようにしていきたいと思っている。